シュールの効用

シュールの可能性を追求するブログ

2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

85 「バーガルプルの聖なる丘」

絵は当時インドに滞在していたチャールズ・ドイリー卿(1781–1845)が、1820年8月から10月まで、バーギーラティー川とガンジス川に沿ったの旅行中に描いたもの。この旅は、パトナでの阿片の代理人としての彼の新しい任務を引き受けることだったに違いないと…

84 ゴールデンロータス・タンク

南インドのマドゥライに、ドラヴィタの女神ミーナークシを祀るミーナークシ寺院がある。このミーナークシ寺院の南側にある「ゴールデンロータス・タンク」と呼ばれる大きな階段状の長方形のプールのある中庭がある。その中央に黄金でできた蓮が置かれている…

83 ハンス・バルシェックの戦争画

ハンス・バルシェック(1870 - 1935)はポーランド生まれの画家。1889年に高校を卒業し、プロイセン芸術アカデミーに入学。第一次世界大戦後は挿絵画家として活躍、左翼雑誌のイラストを務めた。 1933年にナチスが政権を取ると、様々な仕事から解任され、作…

82 鞭打苦行者の行列

鞭打苦行者の姿は中世では一般的でした。 初期キリスト教の砂漠の教父の時代以来、聖を求める個人は肉体を克服するように勧められていた。鞭打苦行者は、さまざまな道具で鞭打ちすることで、自分の肉体を極端な形で傷める施術者です。 最も注目すべきは、鞭…

81 チベット「紅閻魔」タンカ、43億円で落札

2014年11月26日、中国のアート国際オークション市場で最高記録を樹立した。香港のChristie'sでの秋のオークションで、600年前の「明永楽帝(えいらくてい)紅閻魔(べにえんま)刺繍タンカ」が、3億4,800万香港ドル、約2億7,800万元(1元15.7円で換算43億6400…

80 焼け落ちた天壇 

北京での観光名所に天壇公園がある。ここにある円形の「祈年殿」は、1889年に落雷にあって焼失している。J・エドキンズの『近代中国』(1891)によると、1889年9月10日に、天壇の「祈年殿」は落雷の火事によって破壊されたとある。 明の永楽18年(1420年)、…

79 インド人の大道魔術

インド人がかって行った空にまっすぐ伸びたロープに登って行くロープ・トリックは、19世紀にインドとその周辺で行われた手品である。「世界最大の幻想」と呼ばれることもあり、魔術師とロープ、そして1人以上の助手の少年が組んで行われた。 1919年、G・ハド…

78 割礼についての真実

割礼(かつれい)の最も初期の文学的証拠は古代エジプトにさかのぼる。そこで初期の学者は割礼の起源を古代エジプトに帰した。しかし今日の多くの学者は、この慣習の起源がさらに遡り、アラビア南部とアフリカの一部の住民に端を発していると信じている。 古…

(77) 「天然痘」で亡くなった皇帝たち

天然痘は天然痘ウイルスによって引き起こされる重度の感染症であり、患者が治癒した後も、顔にあばたができる。 国際保健機関は1980年に天然痘が世界中で根絶したと発表した。 しかし清王朝では、天然痘は横行し、ひどいものでした。 清王朝(1636-1912 )の…

(76) タージ・マハルのルーツ

歴史の世界は多くの点で、誤解されている可能性がある。世界的に有名なタージ・マハルは、ムガル帝国5代皇帝シャー・ジャハーンが、1631年に死去した愛妃マハルのため建設したと言われている。 この話は、「タージ・マハル」の著者であるP.N.オーク教授に…

(75) 大戦中のタージ・マハル

第二次世界大戦中、イギリス軍はインドのタージ・マハルが日独軍による爆撃に遭遇したら危険だと感じた。そこで彼らは1942年にタージのドームの上に竹の足場を配置した。上空から、敵のパイロットはそれを竹の大きな古い山と考え、したがって爆撃しないと考…

(74) インドの古習の悲劇

過去の戦争では、男性や子供たちは殺され、あるいは奴隷に売られた。一方、女性はレイプされて殺され、時には戦勝者の賞品となった。 インドの支配者層のカーストのラージプートは、彼らの女王と高貴な女性に、イスラム教の勢力によるそうした事態を防ぐため…

(73) 画家ローレンス・アルマ-タデマ

ローレンス・アルマ-タデマ(Lawrence Alma-Tadema, 1836 - 1912)は、英国ヴィクトリア朝時代の画家。古代ギリシア・ローマなどの歴史をテーマにした写実的な絵を残し、ハリウッドの歴史映画に多大な影響を与えた。オランダのドロンライプ生まれ。パリへ移…

(72) 広東十三行の火災

清朝時代の広州(こうしゅう)で、外国貿易を独占した商人団を広東(かんとん)十三行(じゅうさんこう)と呼んだ。1685年、第4代皇帝康熙(こうき)帝が海外貿易を許可すると、翌年には仲買商である広東十三行を指定し、商品の保管や関税の徴収に当たらせた…

(71) ダイムノーベルのミステリー

●「フレッド・フィアノット」の最初の冒険は、彼がエイボンアカデミーの学生だったときに起きた。 その後彼はエール大学に進み、それからウェストポイントに入学。そして最終的に世界中で冒険をした。 彼は犯罪を解決し、超自然的な謎を解き明かし、魔女、カ…

(70)ダイムノーベルの飛行機(pluck and luck)

●ジャック・ライトは、アメリカのジュール・ヴェルヌと言われたルイス・セナレンスが書いたSFのダイムノベルの人気シリーズのヒーロー。ジャックは1891年から1896年までに120の小説のオリジナルストーリーに登場した。彼は、1891年7月の少年スターライブラリ…

(69)ダイムノーベルの鉄道

「Pluck and Luck(度胸と運」は、フランク・タウジーが最初に出版したアメリカのダイムノベルであり、最も長く続いたダイムノベルでした。1898年1月から1929年3月まで1605号が発行された。32ページの雑誌は、最初の22号は半月刊で、その後は週刊。主に消防…

(68)奇妙な動物園

この好奇心あふれた動物園はロンドンの中心部ストランドの建物の2階にあったもので、図はロンドンの風刺画家トマス・ローランドソン(1756 – 1827)が1816年に描いた。イギリスでは1828年にロンドン動物園が開設されたので、ここはそれよりも早くからあった…

(67) マスター・アパートメンツ

ニューヨーク市マンハッタンにある27階建てのアールデコの超高層ビル、マスターアパートメンツは、1920年に画家のニコライ・レーリッヒ(1874-1947)と妻ヘレナ(1879‒1955)によって設立された芸術研究所、マスターインスティテュート・オブ・ユナイテッド…

(66) 輪廻の統計学

現在世界の人口は76億人である。これが80年後の2100年には、88億人になるという(英医学雑誌ランセット2020.7.14)。 さて現在生きている人は、80年後にはその大半が亡くなっているだろう。ではもし仏教やヒンズー教の教えにより、人類に輪廻があるとしたら、…

(65)フリーメーソン・ロッジの歴史

1717年イギリスにグランドロッジが設立された後、フリーメーソンの会員が、世界中の国々を訪れた。ここにある年代は、初期に作られた世界のロッジの場所。欧米の世界飛躍の一助に貢献か? (資料 雑誌「メーソンオブカリフォルニア」2017年5、6月号) ●ヨ…