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221 稀有書 97 ポンパドゥール夫人の蔵書

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ポンパドゥール夫人(ブーシェ画1756 部分)

 ポンパドゥール夫人(1721 - 1764)は、ルイ15世の公妾。1721年パリ(現在のパリ2区界隈)の銀行家の娘として生まれる。1744年にはその美貌がルイ15世の目に留まる。彼女はポンパドゥール侯爵夫人の称号を与えられて夫と別居し、1745年9月14日正式に公妾として認められる。   
 彼女は学芸的な才能に恵まれ、サロンを開いてヴォルテールやディドロなどの啓蒙思想家と親交を結ぶ。
●彼女の蔵書目録(1765)
 書籍の分類は、神学、法学、教会法、科学と芸術、薬品、医学、数学、文法、レトリック、詩、神話、小説、歴史などに分類され、その册数は3,525冊、音楽は235册である。
 そのうち、よく知られている書物に、プラトンの『国家』、クセノホン『饗宴』、キケロ『神々の本性』、ルソー『パンセ』(1763) 、マルブランシュ『真理の探究』(1735版)、『モンテーニュのエッセー』(1588)、『ラブレー全集』、ミルトン『パラダイス・ロスト』(1729版)がある。
  資料「故ポンパドゥール夫人の女王の宮殿の文書館カタログ」(1765) CATALOGUE DES LIVRES DE LA BIBLIOTHÈQUE De FEUE MADAME LA MARQUISE DE POMPADOUR, Dame du Palais de la Reine. Jean-Th. Hérissant, Imprimeur du Cabîner du Roi, Maifon & Bâtimens de Sa Majesté',1765