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141 稀有書17 西洋のくじの歴史

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ジョン・アシュトン著「英国の宝くじ史」1893年 扉

 賭け事は、人間の固有の特徴である。さいころでくじの結果を求めるのは、古代エジプトやアッシリアでも行われていた。 聖書には、多くのくじの話に満ちている。土地を分ける手段としてくじが用いられた。 宝くじは16世紀のイタリアで始まり、その名前はフローレンスのロットーに由来すると言われる。初期の記録としては、ファン・アイク未亡人のものがある。1446年2月24日、ブリュージュで彼女の宝くじに2リーブルが支払われたという記録が残されている。

 イギリスの宝くじは、海外から輸入された。その最初の記録として、エリザベス女王朝の1566年という記録がある。イギリス政府の宝くじは、1694年から1826年まで130年以上運営された。 英国の作家ヘンリー・フィールディングの劇「宝くじ」は、1732年に上演され、相当広まっていることがわかる。

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ソリで運ばれる回転式抽籤器

 宝くじが操作された場所は、ホワイトホールからサマセット邸に変えられた。上の挿絵は、1808年にサマセット邸から、クーパーのホールまで回転式抽籤器を運ぶ方法を示している。4輛のそりが使用され、2輛がチケットを入れた車輪を運び、他の2輛は車輪ケースである。警護の役目は近衛騎兵連隊がおこなった。資料(ジョン・アシュトン著「英国の宝くじ史」1893年)