シュールの効用

シュールの可能性を追求するブログ

(19)コレラのシュール

1879(明治12)年、日本でもコレラが流行した。そのとき日本にいたキリスト教宣教師は記事を送り、翌年のイギリスが発行する「図解宣教師ニュース」(1880.3.1) に紹介された。

「昨年の夏は、大阪近郊の日本人にとって大変な時期だった。ウォレステイラー牧師は『ほとんどの場所で集会が禁止され、公共の説教場所が閉鎖された。目立たぬ方法で集まったクリスチャンはほんの数人だった。しかし今ではほとんどの場所での集会が許可され、集会の規模も徐々に拡大している。』他の大きな町でもコレラの恐ろしい被害があった。
東京の牧師J. W.ホワイト氏は、『恐ろしい病気が人々の生命を食い尽くしている。10万人以上の症例者が発生している。』と述べている。多くの地域では、政府の弾圧的措置による暴動のない日はなかった。」(1880.3.1)
下の絵は、その記事に添付されていたものだが、明治に入っても将軍の行列を紹介している。多分他に適当な挿絵がなかったのだろう。

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江戸幕府、御用部屋での評議

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大名行列(どちらの絵も、実際とは異なる点が多い)