シュールの効用

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( 38 ) パンテオンの洪水

水の都はベニスは水にあふれているが、永遠の都市ローマでは毎年テヴェレの水かさが増え、規模の小さいな洪水は5〜6年に1度、大きな洪水は28年ごとに起きていた。こうした研究結果が、グレゴリー・アルドレーテ著『古代ローマのテヴェレ川の氾濫』Floods of the Tiber in Ancient Rome(2006)である。  テヴェレ川は、ローマ市内を流れるイタリアで3番目に長い川で、BC414年からAD398年の812年間のうち、33年間に42回の洪水の記録が残されている。下図は1686年の洪水で、マルス広場のパンテオン神殿にまで水が押し寄せている。

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1686年のパンテオン神殿への浸水