シュールの効用

シュールの可能性を追求するブログ

124『日米必戦論』の原著『無知の勇気』

f:id:danbuer:20210315103553j:plain

作者で、孫文の顧問を務めた冒険家ホーマー・リー

f:id:danbuer:20210315103704j:plain

『日米必戦論』の原著「無知の勇気』

 コロラド州デンバー生まれのホーマー・リー(1876– 1912)は、20世紀初頭の中国の改革と革命運動に関与し、孫文の顧問として知られている。
 彼の最初の本、『朱色の鉛筆』(1908)の翌年、『日米必戦論』(原題『無知の勇気』)を出版した。それは、アメリカの防衛力を調査し、日米間の戦争を予言したもの。この本は出版後の3か月で8万4000部以上を売り上げ、論争を引き起こしたが、信頼できる地政学的スポークスマンとしての彼の評判を高めた。
 それには、カリフォルニアとフィリピンへの日本の仮想侵略の地図が含まれており、そのなかで日本軍がリンガエン湾(ルソン島)に上陸した後、マニラ占領を正確に予測した。マッカーサー将軍とそのスタッフは、フィリピンの防衛を計画する際の参照にしたという。
 本書は『日米必戦論』(1911)という題名で望月小太郎氏が翻訳し、現在は国会図書館のデジタルデータで読む事が出来る。(資料「英文ウィキペディア」)