シュールの効用

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(29) 天井画のシュール

ドイツにあるヴュルツブルクのレジデンツ宮殿は、バロック様式の宮殿階段が壮大な応接室として設計されている。建築家バルタサール・ノイマンは、柱のない中空の空間に3段の吹き抜け階段を構築した。そこの天井画を依頼されたヴェネツィアのジョヴァンニ・ティエポロ(1696 - 1770)は、下方から見上げる仰視法を取り入れ、イリュージョンの効果を完璧なものとした天上画を描いた。彼はアメリカ、アジア、アフリカ大陸のエキゾチックな世界をそこに描写した。約600平米のこの絵は、神々の古代の天空を描ききった。
資料 TIEPOLO by SVETLANA ALPERS MICHAEL BAXANDALL 1994

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レジデンツ宮殿の天井画のスケッチ

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アジア(西フリーズ)