(1)シュールな襖(ふすま)
ダリ、ルネ・マグリットなどが、その才能を捧げたシュールレアリスムの作品は、超現実的であるがゆえに非日常的であり、因果関係を全く無視したその飛躍性の現象が夢の働きに似て面白い。
ただし時代が加速化されてくると、論理的なものが時代遅れとなり、「超現実」が日常となる日がくれば、シュールもシュールではなくなるだろう。
話は飛躍したが、今回は日本的な「襖」を取り上げた。
襖は《瀟湘八景》など伝統的な山水画を描いたものが多いが、ここにシュールな絵を収めたらどうなるか。実際にやってみるのは大変なので、ブログの中で2点作ってみた。
1点は、アンリ・ルソーのフラミンゴの登場する楽園もの。もう一点はアメリカ人画家トーマス・ベントンの「トレイルライダー」。2人はいずれもシュールレアリストではないが、仲間に入れても惜しくない。